病気になることで得をしている?疾病利得とは

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無意識

疾病利得とは?

精神疾患や体の病気に関連して生じる「疾病利得(しっぺいりとく)」とは、病気を抱えることによって得られる心理的・社会的な「利益」を指します。

病気は本来、苦しいものですが、その状況から本人が無意識的に得ている何らかのメリットが存在することがあります。

この概念は精神科治療や心理療法の中でよく話題にされるものです。

疾病利得の種類

疾病利得は大きく分けて一次利得二次利得の2種類があります。

一次利得

病気になることで、無意識に心理的な問題やストレスを回避できる状態。

例:

• 職場や学校でのストレスから解放される

• 感情的な葛藤を身体症状で表現することで、自分の気持ちを間接的に伝えられる

二次利得

病気によって周囲からの配慮や支援を得ることで、心理的・物理的な利益が得られる状態。

例:

       • 周囲の人が親切にしてくれる

• 責任を回避できる

• 経済的支援や特別な権利を受ける

解離性障害と疾病利得

特に解離性障害は、疾病利得が問題となることが多いです。

例えば、解離性障害で症状が現れることで、自分では意識していなくても、ストレスの原因から一時的に逃れたり、周囲からの注目を集めたりすることがあります。

しかし、これは解離性障害だけに限らず、どの精神疾患でも起こり得るものです。病気が長期化すると、自分の行動や周囲の反応が疾病利得を強化してしまう可能性があります。

疾病利得になっていないか確認するチェックリスト

以下のリストで、自分の状況を振り返ってみましょう。

【チェックリスト】

1. 病気によって避けたい責任や義務を回避していないか?

2. 病気を理由に周囲から特別な扱いや注意を引いていないか?

3. 病気の話をするときに、どこか心地よさや優越感を感じることがあるか?

4. 病気が治ることに対して、漠然と不安や抵抗感を覚えたことがあるか?

5. 自分の症状や苦しみを「周囲の理解が足りないからだ」と感じることが多いか?

6. 他人から「それって甘えでは?」と言われたときに過剰に怒りを覚えるか?

2つ以上当てはまる場合、無意識のうちに疾病利得を得ている可能性があります。

ただし、これが「病気のふりをしている」というわけではありません。

無意識的に得ている利益を自覚し、それが回復の妨げになっていないかを冷静に考えることが大切です。

疾病利得に対処する方法

疾病利得は無意識に生じるため、自覚するのは難しいですが、以下の方法が有効です。

1. 自分の感情を見つめ直す

「なぜ今の症状が出ているのか」「症状を抱えることで得ているものは何か」を考えます。

2. 専門家の助けを借りる

心理カウンセリングや精神科医のサポートを受け、無意識的な感情や行動パターンに気づくことが重要です。

3. 小さな目標を立てる

「病気を克服したらどんな生活ができるか」といったポジティブな未来を想像し、それに向かってできることを少しずつ始めます。

4. 周囲と適切にコミュニケーションを取る

家族や友人に、自分が抱える病気の正確な理解を求め、過剰な配慮が不要であることを伝えます。

金銭的な疾病利得とは?

疾病利得の中でも金銭的な利益は、特に分かりやすく目に見える形で現れるものです。

これは、病気や障害を抱えることによって、直接的または間接的に得られる経済的な支援や特典を指します。

本人が意識している場合もあれば、無意識的に利用している場合もあります。

金銭的な疾病利得の例

1. 公的な支援制度の利用

病気や障害を理由に、以下のような制度を利用するケースです

• 障害年金

  • 生活保護

• 医療費の減免や助成

• 障害者手帳による各種割引

これらは、本来は支援を必要とする人のために設けられたものですが、一部の人は病気や症状を強調することで過剰な利用を試みる場合もあります。

2. 保険金や賠償金

• 事故や病気により、保険金を受け取る場合

• 労災や傷病手当金など、働けないことを理由に給付金を得る場合

これが悪用されると、病気や障害の回復よりも「この状態を維持したほうが得だ」と感じてしまうことがあります。

3. 周囲からの経済的援助

  • 家族や友人からの援助やお金

• 病気を理由にした募金活動など

これらの援助が過剰になると、「病気でいるほうが経済的に楽だ」と無意識的に感じることがあります。

金銭的疾病利得の問題点

金銭的な疾病利得が絡むと、以下のような問題が発生しやすくなります。

1. 回復へのモチベーションが低下する

金銭的な利益を得続けるために、症状の回復や治療を妨げる行動をとる場合があります。

2. 周囲との関係性が歪む

金銭的援助を受けることで、周囲の人々との信頼関係に歪みが生じたり、不満を抱かれることがあります。

3. 不正受給のリスク

本来の病状以上に症状を申告したり、詐病に近い行為を行うことで、不正受給として法的問題に発展する可能性があります。

金銭的疾病利得の自覚を促す方法

金銭的な利得があると、それを手放すことに対して大きな抵抗感を感じる場合があります。そのため、以下のような視点を持つことが重要です。

1. 自分の目的を考える

• 自分は本当に回復を目指しているのか?

• この状況から脱したらどんな生活が待っているのか?

2. 支援を受けることのバランスを見直す

• 必要な支援はどこまでか?

• どの程度自分で努力する余地があるか?

3. 専門家に相談する

心理士や精神科医や福祉に相談することで、自分の無意識的な感情や行動を整理できます。

金銭的疾病利得を適切に扱うために

金銭的な支援は、病気や障害を持つ人にとって必要不可欠な制度ですが、それが回復を阻害する要因となってはいけません。

支援を受けることに罪悪感を持つ必要はありませんが、自分がどのような状態で支援を受けているのかを客観的に見直すことが大切です。

また、支援制度を利用する際は、その本来の目的を忘れず、可能であれば支援から自立する道を模索しましょう。

最終的には、金銭的疾病利得に固執するのではなく、自分らしい健康で豊かな生活を目指すことが、真の幸福に繋がります。

最後に

病気でいることで、義務を免れていたり金銭を得ていたら、必ず疾病利得になるというわけではありません。

疾病利得は、誰にでも無意識のうちに起こり得るものです。

これを自覚し、適切に向き合うことで、回復への道をスムーズに進むことができます。

「甘え」や「ズルい」という言葉で片付けるのではなく、自分の心を優しく見つめ直すことを大切にしてください。

自分だけで対処が難しい場合は、遠慮なく専門家のサポートを受けてくださいね!

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