「精神疾患は一生治らない」「ずっと薬を飲み続けなきゃいけない」
そんなふうに思っている人は少なくありません。実際にそういうケースもありますが、それが全てではありません。
精神科での治療には、「治療終結」というゴールがあります。つまり、「もう通う必要がない状態になる」ことです。
治療終結とは?
精神科における「治療終結」とは、以下のような状態を指します。
• 主な症状が改善・消失している
• 日常生活に支障がない
• 再発のリスクが低い、または対処法が身についている
• 患者本人が自分の状態をよく理解し、自己管理ができるようになっている
治療終結は、医師と患者が相談しながら決めていくもので、「もう薬を飲まなくていい」「通院しなくていい」と医師から説明されたら、それは精神科での治療が一区切りついたということになります。
「精神疾患は治らない」は誤解もある
確かに、再発しやすい病気や、慢性的な経過をとる病気もあります。たとえば統合失調症や双極性障害の一部などは、長期的な治療や服薬が必要な場合もあります。
しかし、すべての精神疾患が一生続くわけではありません。
• 適応障害やうつ病などは、適切な治療と環境調整によって回復し、治療終結になることも多くあります。
• パニック障害や社交不安障害も、認知行動療法などで改善し、薬をやめて通院が終了する人もいます。
• 発達障害のように「治る・治らない」ではなく、「うまく付き合えるようになる」ことで治療終結とすることもあります。
つまり、治療終結になる人は普通にいます。
「治療が終わる」という希望を持っていい
「一度精神科に通ったら一生お世話になるのでは」と不安に思う方もいるかもしれません。
でも、実際には再発予防のために少しずつ間隔を空け、最終的に治療を終える人も多いのです。
もちろん、無理にやめる必要はありません。まだ不安が強い時は、通い続けることが安心感にもなりますし、むしろその方が良いこともあります。
でも、「いつか終わるかもしれない」「終わる人もいる」と知っておくことは、希望や自信につながります。
最後に
精神科の治療は「一生続くもの」ではありません。
治療を続け、状態が安定し、必要なスキルやサポートが整えば、治療終結になることも珍しくありません。
「行き始めること」だけでなく、「卒業すること」も精神科の一部です。
今通っている人も、これから行こうと思っている人も、「治療終結」という言葉を知っておいてください。
それは、あなたにもきっと訪れるかもしれないゴールです。

